「キリン」や「サイ」など、アフリカのサバンナに生息している「草食動物」は、眠る際には、必ず「風下」を向いて眠るといいます。
これは、草食動物が自然界で生き残っていくための「知恵」だといわれています。
天敵のニオイを嗅ぎ分ける
「嗅覚」と「聴覚」が発達している「草食動物」は、眠る時には、まず「風下側」に回って、眠る場所を探すといいます。
「風下」にいることで、「風上」にいる動物の「ニオイ」や「音」などをキャッチしやすくなるからです。
風上に「ライオン」や「ハイエナ」など、天敵となる「肉食動物」がいれば、風上から流れてくる「ニオイ」や「音」で、危険を察知することができるというわけです。
危険を察知すれば、眠るのをやめて、安全な場所に移動していくといわれます。
肉食動物が更に風下に
天敵となる肉食動物も、この草食動物の習性を知っていて、草食動物を狙う場合には、さらに「風下」に回り込むといいます。
草食動物よりも風下から忍び足で近づいていき、油断しているところを、一気に襲っていきます。
草食動物の更なる対策
草食動物は、天敵の肉食動物が、「風上」からだけではなく、「風下」からも襲ってくるということも知っています。
この危険から身を守るために、眠る時には、「風下」を向いて眠り、天敵が接近してくることに、注意を払っているというわけです。
強力な「ツノ」をもつ「サイ」でさえ、ライオンの襲撃に備えて、眠る時には「ツノ」を風下に向けて眠るといわれています。