「刑事」と書くと、普通は「けいじ」と読みます。
しかし、かつて「あぶない刑事」という人気ドラマでは、「あぶない刑事」と書いて「あぶないでか」と呼ばせていました。
テレビ番組などでは、よく「刑事」のことを「デカ」と呼んでいますが、とうして、「デカ」というのでしょう。
和服の上着「角袖」
明治時代には、
「黒い脚あてをつけていた巡査」は「足黒」
「立ち番をしていた制服を着た巡査」は「ポスト」
「刑事」は「カクソデ」
と呼ばれていたといいます。
「刑事」が「カクソデ」と呼ばれていたのは、当時の刑事が、「角袖」と呼ばれる「四角い形をした袖の和服の上着(外套)」を羽織っていたからだといわれています。
「刑事」のことを煙たく思っていた社会の「アウトロー」たちの間では、この「カクソデ」が更に隠語化されて「クソデカ」となり、最終的に「クソ」がとれて「デカ」と呼ばれるようになったといわれてます。
「デカ」は、刑事に対する「蔑称」だったというわけです。
それが、時代が流れていくうちに、一般的にも「デカ」と呼ばれるようになっていったといわれています。
その他、「警察関連の隠語」に「ガサ」「ショバ」「バイニン」などがありますが、
「ガサ入れ」の「ガサ」→「探す(サガス)」の音の入れ替えが隠語になったもの
「ショバ」→「場所(バショ)」の音の入れ替え
「バイニン」→「密売人(ミツバイニン)」の「ミツ」が取れたもの
といわれています。