妊娠中のお風呂は、ぬるめのお湯で半身浴

妊娠中は、何かと不安になりやすく、ちょっとした体のトラブルでも、気になってしまいます。

そんな時でも、ゆっくりお風呂に浸かれば、血行もよくなってリラックスでき、気分もスッキリします。

疲れた体を癒してくれるお風呂が、1日の一番の楽しみという妊婦さんもいますが、妊娠中の入浴は、お腹の赤ちゃんのことも気になります。

どんなお風呂の入り方をすればいいのでしょうか。

妊娠中のお風呂

毎晩の入浴は、お風呂でしょうか、それともシャワーでしょうか。

シャワーは、汗を流して気分をすっきりさせることはできますが、体の芯まで温めることはできません。

「冷えは、万病のもと」ともいわれますが、体が冷えると、血行、ホルモンのバランス、自律神経の働きなどが悪くなり、免疫機能の低下にもつながります。

妊娠中は、新陳代謝が活発になるので、体調が良ければ、毎日でも入浴するようにしたいです。

お風呂に入れば、気持ちも安らいでリラックスできるので、「入浴は、体を温めてリラックスできる時間」と考えて、毎日の入浴時間を大切にするようにしましょう。

ぬるめのお湯に半身浴

妊娠中は、妊娠していない時に比べて、心臓にかかる負担が大きくなるといわれているので、入浴の際にも、注意が必要です。

お風呂の温度が高すぎると、心臓に負担をかけ、お腹にも良くないといわれていて、妊娠中のお湯の温度は、39~40℃前後の「ぬるま湯」が勧められています。

また、首までどっぷりと浸かる、「全身浴」では、水圧で心臓に負担がかかることがあるので、身体への負担を少なくするということからも、妊娠中の入浴スタイルは、おへその少し上くらいまでお湯に浸かる、「半身浴」が勧められます。

半身浴で、上半身が寒く感じる場合は、肩からお湯をかけたり、温めたタオルをのせたりするようにするといいです。

妊娠中は、普段より、血液が固まりやすい状態になっている上、代謝が活発で汗をかきやすく、脱水症状が起きやすくなっているので、入浴前後の水分補給は、忘れないようにしましょう。

入浴時間の目安は15~20分程度

妊娠中の入浴は、想像以上に体力を消耗するので、お湯に浸かる時間は、15~20分程度を目安にするのが良いとされています。

長湯は禁物

妊娠中(特に、妊娠初期の頃)は、お腹の赤ちゃんを成長させるために、ホルモンの分泌量が増えたり、子宮が大きくなるなどして、妊婦の体には、大きな変化があります。

臓器の中でも、子宮は、熱による影響を受けやすい器官といわれていて、温めすぎると、血流が増えて子宮の収縮が激しくなるといわれています。

子宮の収縮が激しくなると、流産や早産のリスクが高まるともいわれるので、特に、妊娠初期の頃は、温度の高いお湯や長湯は避けるようにしましょう。

入浴時間や温度などに十分注意して、体に悪影響を及ぼさないように、入浴することが大切です。

リラックスして疲労回復

妊娠中は、ストレスを減らして、のんびりとリラックスした気分で入浴することがおすすめです。

半身浴でリラックスして入浴することで、お腹の赤ちゃんにも、いい影響を与えることができます。

お湯に浸かっていると浮力がはたらくので、手足の曲げ伸ばしなどをすれば、よりスムーズに疲労回復につなげることができます。

また、血流が促進されるので、冷えの予防につながったり、肩こりや腰痛の緩和につながったりする効果も期待できます。

好みの入浴剤を使って、入浴タイムを楽しむのもいいかもしれませんが、バスソルトや強酸性のものは避けて、マイルドなものを選ぶようにしましょう。

薬草ベースの入浴剤などは、おすすめです。

入浴後

入浴後には、水分補給を忘れないようにしましょう。

少し落ち着いたら、軽いストレッチもおすすめです。

ストレッチをすることにより、より血行がよくなって、リンパの流れも促進されるので、むくんだ手足もスッキリします。

肩こりや腰痛などがある場合も、入浴後の血行がいい時にすると、効果が高まります。

全身浴と半身浴では体への負担が違う

全身浴は、文字どおり、肩までどっぷりと浸かる入浴で、日本人には馴染みの深い入浴法です。

全身浴では、全身を一度に温めることができるので、カロリーの消費効率が高くなり、体も冷えにくくなるといわれます。

ダイエット効果などを期待する場合には、全身浴は、良い入浴法だといわれています。

しかし、全身浴では、体全体に水圧を受けるため、心臓などに大きな負担がかかることになります。

一方の半身浴は、お腹あたりまでしかお湯に浸からないために、心臓に大きな負担がかかることはありません。

心臓に持病がある人が、半身浴を勧められるのは、心臓への負担が小さくてすむためです。

妊娠中に、半身浴が良いといわれるのは、妊娠することで負担がかかっている体に、さらに大きな負担をかけることが少ないからです。

また、お湯の温度が高くなることによっても、交感神経が刺激されて、心臓に負担がかかりやすくなるといわれますし、長湯をして、必要以上に温まりすぎると、体内の熱放散のため血流が良くなりすぎて、子宮の収縮が激しくなって、流産や早産のリスクが高まるともいわれます。

このような理由から、妊娠時には、39~40℃程度のぬるめのお湯に、15~20分程度半身浴することが勧められているというわけです。

まとめ

妊娠中の入浴を気にする人もいるようですが、ぬるめのお湯で、半身浴をして長湯をしなければ、まず問題はないといわれています。

問題があるどころか、リラックスできる分だけ、効果的であるともいえます。

ただ、普段とは体調も違っているので、のぼせそうになったり、悪阻があったりする時などは、無理せず、すぐにあがるようにしましょう。

基本的に、お風呂は、妊婦にも赤ちゃんにもよい影響があるといわれるので、できるだけ毎日リラックスして入浴することを楽しむようにしたいです。

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