妊娠すると、指がむくんで、指輪が外れなくなることがあります。
妊娠中に指輪を外すか外さないかは、人それぞれで、たとえ妊娠中でも、大切な結婚指輪は外したくない、と考える人も多いかもしれません。
しかし、実際のところ、ほとんどの人は、妊娠中には、結婚指輪を外しています。
指輪を付けたままでいると、危険を招くこともあるからです。
妊娠中は、指輪を外しておいた方が良い理由と、外すのに良いタイミングを紹介します。
妊娠中の指輪
妊娠中に指輪を外した方が良い理由
妊娠したら、指輪は、必ず外さなければならないということはありませんが、妊娠中に指輪をしていることによる危険というものがあります。
むくみ(浮腫)のために指輪が抜けなくなる
妊娠中には、どうしても、体がむくみやすくなります。
多少のむくみなら問題ないかもしれませんが、場合によっては、むくみのために、指輪が抜けなくなってしまうということもあります。
むくみが酷くなって、指輪が抜けない状態が続くと、血流が悪くなり、最悪の場合、指先が壊死してしまう危険もあります。
むくみの程度には、個人差がありますが、急に体がむくみ始めることもあるので、むくみが酷くなる前に、指輪は外しておいた方が無難です。
帝王切開の際には指輪を外す
電気メスを使って帝王切開をする場合、指輪を始めとしたアクセサリー類は、感電する可能性があるので、必ず外すことになります。
この際に、指がむくんでいて、指輪が外れない場合は、指輪を切断して外すことも珍しくありません。
大切な指輪が、切断されてしまうかもしれないのです。
自然分娩を予定していても、急遽、帝王切開が必要になることもあります。
特に、高齢出産の場合は、帝王切開になる可能性も高くなるので、何かあったときのことを考えて、妊娠中は、できるだけ、指輪は外しておくようにした方が安全です。
指輪を外すタイミング
妊娠したら、指輪は外しておいた方が良いといえますが、実際には、妊娠のどれ位の時期に、外すようにすればいいのでしょうか。
むくみを感じた時
「指輪が、少しきつくなってきたと感じた時」
「普段履いている靴が、少しきつく感じるようになった時」
「体にむくみの症状が現れた時」
などのタイミングが、指輪を外す一つの目安になります。
妊娠中は、いつ体がむくみ始めるか分かりません。
ある朝起きたら、むくんでパンパンなっていたということもあるので、少しでもむくみの兆候があれば、すぐに外しておくようにするといいです。
むくみが酷くなりやすい妊娠後期
妊婦すると、「妊娠高血圧症候群」にかかりやすくなるといわれますが、この妊娠高血圧症候群の症状が最も現れやすいのが、妊娠後期の8~10カ月頃だといわれています。
妊娠高血圧症候群には、むくみのほか、高血圧や尿タンパクの症状も伴います。
妊娠後期になると、必ず妊娠高血圧症候群にかかるというわけではありませんが、血液量が増加しやすく、体がむくみやすい時期であることは間違いありません。
体にむくみを感じなくても、妊娠後期に入る頃には、指輪を外しておくことを考えてみましょう。
病院から指示があった時
むくみの症状がなくても、病院から、指輪を外すように指示されることもあります。
指示されるタイミングとしては、
・妊娠20週に入る頃
・出産のために入院する時
が多いようです。
指輪を外す指示がされる病院では、指がむくんで指輪が外れない場合には、指輪を切断して外さなければならなくなることもあります。
そうならないためにも、できれば、指輪は早めに外しておくようにしたいです。
指輪が外れにくい場合の対処
指輪を外そうと思ったときには、既に体がむくんでしまっていて、指輪が外れにくくなっているということもあります。
どうしても外れなければ、最終的には、リングカッターで切断することになりますが、その前に、指輪を外しやすくする方法にトライして、外れるかどうか試してみましょう。
一般的に、体のむくみは、午後よりも午前中の方が少ないので、指輪を外す時間も考慮するようにしましょう。
石鹸・オイルなどを使って滑りを良くする
まずは、指を水で濡らして、石鹸、美容液、オリーブ油など、滑りの良くなるものを、指に塗ります。
この時のポイントは、石鹸やオリーブ油を、指輪と指の間に入り込ませて馴染ませるということです。
むくみが酷い場合には、すぐに指輪が抜けることはないので、まずは、指輪を動かして、その後、指輪を回転させながら、少しずつ指先の方に動かしていきましょう。
1.指を水で濡らす。
↓
2.指輪と指の間に石鹸などを入り込ませて馴染ませる。
↓
3.指輪を回しながら、滑らせるようにして指先の方へ移動させる。
マッサージをしてむくみを一時的に解消する
血流の悪化が、むくみの原因になっている場合もあります。
指先の血流が悪くなっている場合は、血流を良くすることで、一時的に、むくみが解消することがあります。
ぬるま湯に指を浸けて少し温めて、血流の悪くなった指先をマッサージすると、血流が良くなって、一時的に、むくみが解消することもあります。
指輪を切断する
どうしても指輪が外せない場合には、宝飾店に行けば切断してもらえます。
宝飾店は、貴金属を専門に取り扱っているので、切断する際にも、刻印などに気を遣って、綺麗に切断してくれます。
指輪の修復まで取り扱っている宝飾店で切断してもらえば、安心感も高くなります。
緊急性が高い場合には、消防署で切断してもらうこともできます。
外した指輪
外した指輪は、ケースに入れて、出産まで大切にしまっておくというのが、一般的かもしれませんが、できれば、ずっと指輪を身につけておきたいという妊婦さんも少なくありません。
そんな時には、指輪にチェーンにを通して、ネックレスにして身につけておくのがおすすめです。
ネックレスならば、いざという時には、すぐに取り外せて、体に負担がかかることもありません。
いつもとは違った、妊娠時のオシャレも楽しめそうです。
まとめ
妊娠中は、突然体がむくみ始めることも珍しくありません。
指がむくんで、指輪が外れなくなってしまう前に、少しでもむくみを感じたら、指輪を外すことを考えましょう。
外した指輪をネックレスにして身につけておくというのも、妊娠中のいい想い出になるかもしれません。