親なら、子供のことを優先して物事を考えるのは、ごく自然なことです。
しかし、親の都合でした離婚や再婚で、一番の犠牲になるのは、子供です。
私も、幼いころに両親が離婚をして、寂しい思いをしてきました。
大人の事情で子供が災難
周りの友達は、休みの日になると家族で遊園地や公園へ遊びに行ったり、学校から帰るとお母さんが家にいて、おやつを作ったり、話を聞いてくれたりしていました。
それが、とても羨ましかったです。
どうして、うちだけが違うのかと、母親のことを憎むこともありました。
母親に、自分は寂しい思いをしていることを伝えると、「お母さんは、あんた達のために働いているの。お母さんが、お父さんのように一生懸命働かないと食べていけないの。全部お父さんが悪いのよ。」というようなことを言われました。
その時には、「勝手に自分たちが離婚したんだから、私には関係ないよ。お父さんとお母さんが悪いのに、何で自分が寂しい思いをしないといないの?」と思っていました。
結局、大人の勝手な事情でしたことに、子供が巻き込まれて、災難をうけてしまうのです。
自分が幼い頃には、親の離婚のために嫌な経験をしたのに、今度は自分の子供に、同じような経験をさせることになってしまいました。
私は、自分の事情で離婚をし、その後再婚をしたのです。
バツイチ子持ちで再婚
いろいろと悩んだ結果、私は、三人の男の子を連れて、再婚することにしました。
長男は10才、物事を理解できる年齢で、再婚のことを話したら、表面上は、そんなに動じることもなく、すんなりと受け入れてくれました。
次男は8才、再婚するということの意味は理解できるけれども、お母さんがとられるようでいい気はしない。しかし、仕方がないから諦めるという感じでした。
三男は3才、ほとんど分かっていないので、再婚相手のことを、本当のお父さんだと思っています。
再婚すると子供たちが変わってしまった
再婚相手と一緒に生活するようになると、長男は明るくなりましたが 次男は口数が少なくなって、喋ることが苦手になってしまいました。
その後、しばらくすると、今度は、長男が吃音になり、日に日にひどくなっていって、会話の際は、何を言っているのか、ほとんど分からないようになってしまいました。
子供たちの変化を見て、離婚・再婚は間違っていたのではないかと、つくづく考えました。
少なくても、長男と次男の「負の変化」は、離婚・再婚がなければ、起こらなかったことなのだろうと思います。
しかし、前の夫との暮らしを続けていたら、今以上に不幸な生活になっていたであろうことは、容易に想像できるのです。
子供たちにとって、どうすることが一番良い方法だったのかは、今でも分かりません。
その答えは、子供たちが成長して一人前の大人になったときに、どんな人間になっているのかというところにあるような気がしています。
離婚・再婚することで、幼少期に辛い思いをさせた我が子には、人を思いやる気持ち、人に感謝する気持ちをもった、人の心の痛みが分かる、強くて優しい人間に育ってくれることを、心から望んでいます。