勤めていた会社を退職するのには、様々な理由がありますが、転職には、様々な不安要素が伴います。
「年齢がネックになるのでは」ということは、転職する際には、かなり気になることです。
ただ、年齢毎に、それぞれの転職市場が変わるケースもあるので、年齢別に、転職時の傾向と対策について考えてみましょう。
20代の転職活動
20代で転職する場合は、「未経験の職種・業種」に、比較的チャレンジしやすいです。
新卒で入社してから、概ね3年未満であれば、「第二新卒枠」が使えます。
社会人としての経験値は、そんなに期待されてはいませんが、少ないながらも社会経験があり、まだまだ将来に向けてのポテンシャルが高い20代は、企業から見ても「欲しい人材」であることは、間違いありません。
特に「第二新卒枠」は、企業も注目している世代です。
しかし、どうして短期間で辞めることになったのか、その理由を、今一度しっかり分析する必要があります。
1度目ならまだしも、20代で2度以上職を変えているような場合には、次の会社でも「また、続かないのでは」と思われてしまいます。
退職理由は、誰もが納得するような理由を、あらかじめ考えておきましょう。
具体的には、ハローワークで失業理由が「自己都合から会社都合に変えられる事例」に当たる理由、
「残業時間45時間以上が、3か月以上続いた」
「会社が倒産した」
「体を壊した」
「誰かの介護をしていた」
などは、誰が聞いても納得する退職理由です。
人間関係が理由で辞めた場合は、前職を悪く言うのではなく、自分のキャリアアップに繋がるような理由を考えるといいです。
前職で経験した仕事だからといって、「この仕事は、このように処理するべき」などと、面接で主張したりすると、「生意気で、使えない奴」というレッテルを貼られてしまうことにもなりかねないので、注意が必要です。
採用面接では、これまでの経験を簡潔に説明し、新たな職場で心機一転、一生懸命取り組むという、フレッシュさをアピールしましょう。
30代の転職活動
30代になると、20代で経験した「社会人のルール」が、身に付いている世代になります。
そろそろ、グループリーダーや主任、課長レベルの職種を経験している人も、いるかもしれません。
30世代くらいになると、将来的に、「現場・職人への道」を選ぶか、「管理職への道」を選ぶかを、大まかにでも決めておいた方が良いでしょう。
企業としても、20代のようなフレッシュさは、求めていません。
ある程度の責任を持って、任務をきちんと遂行してくれる人材を求めています。
20代のように、「未経験業種への挑戦」は、難しくなってくる世代になります。
ただ、これまでの経験を、新しい職場でどのように生かしていくかを、うまく説明することができれば、転職には、比較的優位な世代といえます。
ただし、次の転職はないものと思って、転職先の企業は、十分に調査・吟味してください。
新しい職場では、前職での職場のルールが、通じないことも多々あります。
前職のルールにとらわれずに、柔軟に対応していく姿勢が求められます。
現職が忙しい世代でもあるので、転職エージェントを利用するのが、良いかもしれません。
希望に沿った案件を複数紹介してくれる上、面接スケジュールなども調整してくれるので、転職活動がスムーズに進みます。
40代以降の転職活動
40代は、立場的にも金銭的にも、いろいろと背負うものが多い世代ではありますが、希望する全ての条件を満す転職は、なかなか難しいかもしれません。
20代、30代に比べると、書類選考の通過率が、かなり下がります。
内定が出たとしても、正社員応募にもかかわらず、内定は契約社員というような場合もあります。
転職エージェントを利用するのも有効ですが、エージェントによっては、登録自体を断られることもあります。
登録できたとしても、条件に合った求人が、なかなか提示されない傾向があります。
40代の場合は、社会人としての豊富な経験があるため、現場の上位役や管理職へのアプローチが優位になるようです。
また、長期出張や転勤がある職種を打診される場合もあります。
どうしても譲れない条件を、あらかじめ決めておきましょう。
まとめ
年齢が上がるにつれて、転職活動が難しくなることは避けられませんが、最終的には、「その人が、どんな人なのか」ということにかかってきます。
焦って希望とは異なる職場に転職を決めても、続かずに、再度転職活動をするようになっては、元も子もありません。
転職にあたり、「譲れない条件」をしっかり押さえておくことは、とても重要なことです。
将来、自分はどんな生活を送りたいのかをじっくりと考え、転職活動は、慎重かつ積極的に進めていきましょう。