今の仕事が辛い。このまま続けて行けるとは思えない。でもなぜか、転職に踏み切れない。
こんな風に思う人は、多いようです。
転職しても、今と同じ給料はもらえないのでは?
転職先でも、人間関係に悩まされるのでは?
今の会社を辞めたとしても、転職先が決まらなかったらどうしよう?
というような不安が、転職に踏み切れない、大きな原因になっています。
人間は「知らないものが怖い」と感じる、生き物だといわれています。
未知のものに、対抗できる力を持っていないと気付いた時に、対抗しようがないから、怖さを感じるのだそうです。
例えば、幽霊が怖いと感じるのは、幽霊に、どう対処して良いか全く分からないからです。
そう考えれば、転職活動も、ある意味「お化け屋敷」に入るようなものなのかもしれません。
途中で、何が起きるか分からない。誰かに会ったとしても、その人が、どんな人なのか、全く分からない。
転職が「怖い」と思う場合は、まずは「分からないことに向かうのだから、怖いのは当たり前」と考えて、落ち着くことです。
そして、少しでも、恐怖を取り除いていきましょう。
取り除く恐怖のポイントは、次の3つ。
・知らない人に会わなければいけない恐怖
・未知の経験に向かっていかなければならない恐怖
・過去のトラウマが消えていない恐怖
これらの恐怖を取り除くことが、そのまま、転職活動の不安の解消につながります。
知らない人に会わなければいけない恐怖(不安)
普段は、特に人見知りではない人でも、転職の採用面接となれば、緊張するものです。
ましてや、これまで全然知らなかった会社に、コンタクトを取らなくてはいけないとなると、なお更です。
この緊張を避けて、交渉を必要最小限に済ませたいと思う場合は、転職エージェントに任せるのが一番です。
エージェントの担当者と、一度面接する必要はありますが、その後は、担当の人が、ほぼ全て交渉を行ってくれます。
最初の面接の際に、できるだけ、自分の情報を正確に伝えることが、大事になります。
また、自分で企業とコンタクトを取る場合は、いろいろと、気を配らなくてはいけないので、緊張する場面も多々あります。
採用担当者は、企業によって、人事の社員だったり、社長自ら対応していたり、様々です。
誰が出てきたとしても、「相手も自分と同じ人間」と思って、臆さずに接するように、心がけましょう。
そして、今の状況は、転職活動をしている今しか経験できないことと考えて、「今の状況を楽しむ」くらいの気持ちでいましょう。
転職活動をしていなければ、訪問しなかったであろう企業に出向き、「知らなかった人」から「知らなかった話」が聞けるのです。
今まで、自分が知らなかった「知識」と「経験」が、増えるチャンスかもしれません。
未知の経験に向かっていかなければならない恐怖(不安)
無事内定が出て、新しい会社に転職できたとして、そこで、何が起きるか分からない、という不安もあります。
長時間の残業があるかもしれないし、厳しい上司や先輩にきつく当たられるかもしれない。
そんなときは、転職を決意した理由を、もう一度、確かめてみましょう。
転職せざるを得ないとまで思った「今の会社」で、これからも耐えて、仕事を続けて行くのか。
もちろん、転職活動をしてみて、「やっぱり、今の会社が良い」と感じたのであれば、そこで、転職活動を中止しても、何も問題はありません。
しかし、何もしていない状態で、ただ怖がっているだけでは、何の解決にもなりません。
転職して、どういう条件で、どういう仕事をしたいのかを、具体的に書き出してみましょう。
その条件に該当する企業に応募するようにすれば、応募に対する不安は、いくらか和らぎます。
転職サイトでは、よく「複数の求人に応募しましょう。」と書かれていますが、やみくもに応募してしまうことも、不安につながる原因になります。
ある程度は、条件を厳選することも大切です。
ただ、人間関係だけは、実際に転職してみないと分かりません。
面接まで進んだ場合は、受付の様子や会議室の隣から聞こえる声や雰囲気、面接官の態度などで、ある程度、感覚が掴めることもあります。
面接時に、あまり良いイメージを持てなかった企業は、避けておいた方が無難です。
理由は説明できないけれど、何となく合わない、というカンは、結構当たるものです。
過去のトラウマが消えていない恐怖(不安)
過去のトラウマが原因で、転職を考えている場合は、「新しい職場で、またパワハラに会ったらどうしよう」など、そのトラウマのことが、とても気になるものです。
採用面接でそういう話をすると「私達と一緒に、トラウマを乗り越えましょう!」などと言われることもあります。
しかし、無理に、トラウマを乗り越えようと思う必要はないと思います。
周りから見れば、大したことがないようなことでも、当人にとっては、転職を決意するくらいの、大きなインパクトがあったことです。
「一緒に乗り越えましょう」といわれても、同じようなことが起こってしまえば、周りの人たちが、どれだけのことをしてくれたとしても、本人にとっては、起こった時点でフラッシュバックです。
それが「確実に解消される」であろう転職先を見つけることが肝心です。
求人の選択肢は、狭くなる可能性もありますが、一年を通して見れば、求人数には波があり、今は応募できる求人がなくても、一か月には、希望する条件の求人が、出てくるかもしれません。
それまでは、現職に精を出すなり、自分磨きをするなり、今しかできないことを行っておきましょう。
まとめ
転職に関して不安を感じるのは、未知のことに向かっていくという恐怖からくるものなので、ごく自然なことです。
下調べを十分に行うなどして、分からない部分を減らすことで、不安も小さくなっていきます。
今は、転職活動でしか経験できない体験をしているのだと考えて、その経験を楽しむようにすることが、良い結果にもつながっていきます。
自分の譲れない部分を、しっかりと持ち、転職活動を積極的に進めていきましょう。