朝出かける時、傘を持っていくかどうかを決めるのに、天気予報の「降水確率」を参考にすることがあります。
例えば「午前中の降水確率は60%」という予報。
この降水確率の予報を、どのように解釈すればいいのでしょう。
「午前中は、6割の時間帯に雨が降るから、雨の止んでいる時間よりも降っている時間の方が長い。」
「午前中は、6割の地域で雨が降るから、雨の降らない地域よりも降る地域の方が多い。」
など、それぞれの人によって、降水確率の解釈の仕方が違っていたりします。
降水確率とは、どんな意味なのでしょう。
降水確率
「降水確率」は「予報区域内で一定の時間内に1ミリ以上の雨または雪が降る確率」を表しているとされています。
雨が降る「時間の長短」「強弱」「地域」などが、考慮されているわけではありません。
降水確率の「降水」は、1日を「6時間単位」で4つに区切って、その「6時間の間」に、ある地域で「1ミリ以上の雨が降ること」を指しているとされています。
上記の「午前中の降水確率は60%」という予報の場合は、
「午前(6時~12時)の6時間に、以前に同じ予報が出された時の、100回に60回は、1ミリ以上の雨が降っています。」
という意味になります。
ただし、降水確率には「雨の降り方」や「降る雨の総量」は予想には含まれていないので、短時間に強く降ることもあれば、しとしとと長時間降り続くこともあります。
「降水確率40%」程度で集中豪雨のように、短時間に大雨が降ることもあれば、「降水確率90%」でも、雨量は少なくしとしと降り続くこともあるということになります。
確率は低い場合でも、雨の降り方としては、確率が高い場合よりも強く降るということもあるというわけです。
降水確率は、あくまでも、予想された時間帯の中で、「雨量として1ミリ以上の雨が降る確率」を表しています。
降水確率の算出方法
「降水確率」は、どのような方法で算出されるのでしょう。
まず、予測する地域の「温度」「湿度」「気圧」「風速」などの、大気の状態が測定されます。
このデータと、過去60年分のデータを比較し、測定した大気の状態に近い日をピックアップして、そのうちどれくらいの割合で、1ミリ以上の雨が降ったかが計算されます。
この値を四捨五入したものが、「降水確率」というわけです。
降水確率の段階
降水確率は、0~100%までの11段階。
「降水確率10%」なら、同じような気象条件であれば、100回のうち10回は雨や雪が降る、
「降水確率90%」なら、100回のうち90回は雨や雪が降るけれども、10回は降らない
ということになります。
降水確率は、あくまでも雨が降る確率なので、10%の予報でも、10回に1回は、雨が降るということになります。
ただ、予報では「雨の降り方」や「降る雨の総量」のことは、考慮されていないので、10%よりも100%の方が、強い雨が降ることが予想されるというわけではありません。
10%の確率でも、大雨が降るかもしれないし、100%の確率でも、しとしと雨程度かもしれません。
あくまでも「1ミリ以上の雨」の降る確率だからです。
これらのことを理解しておいて、傘を持っていくかどうかを決める必要がありそうです。