「アサリの酒蒸し」「アサリの味噌汁」。
どちらも、旨みがあって美味しい、アサリを使った料理です。
しかし、アサリを料理する前には、「砂抜き」をしておかなければなりません。
最近では、「砂抜き済みのアサリ」も売られているようですが、それでも、ジャリッと砂を噛んでしまうこともあります。
特に、潮干狩りで獲ってきたアサリなどは、砂が多いので、しっかりと「砂抜き」をする必要があります。
アサリの砂抜きをする時には、「クギや包丁などを入れておくと、よく砂を吐く」と言われたりします。
「塩水の中に鉄が溶けだして、海水の状態に近くなるので、砂を吐きだしやすくなる」というのが、その理由のようですが、実際のところは、どれくらいの効果があるのでしょうか。
「砂抜き」に「クギ」は効果なし
アサリの砂抜きをする際に、「水道水だけの場合」と「クギを入れた場合」とでは、砂の抜け方には「ほとんど差がない」というのが実情のようです。
「錆びたクギ」を入れた場合には、逆に「砂抜きがしにくくなる」こともあるといわれています。
アサリの砂抜きのために、水の中に「クギ」を入れておいても、あまり効果は期待できそうにありません。
ただ、しっかりと「砂抜き」をするためには、「もともとアサリがいた環境」に、できるだけ近づけることが効果的であるということは確かなようです。
このため、ボウルの中に「クギ」や「包丁」などの危険なものを入れておけば、むやみにかき混ぜたりせず、穏やかな海の状態に近づけることができるだろう、という考え方もあるようですが‥。
「50度のお湯」を使った「アサリの砂抜き」
「アサリの砂抜き」に「50度のお湯」を使えば、比較的早く簡単に、砂が抜けるといわれています。
一般的に、「アサリの砂抜き」に使う水は「海水と同じくらいの濃度の塩水」が良いとされますが、この時の「お湯」は「普通の水道水」を温めたもので大丈夫です。
「50度のお湯」に「10分程度」アサリを浸けておけば、「砂抜き」ができてしまうといわれています。
「50度のお湯」に関しては、「沸騰させた水」と、それと同量の「水道水」を混ぜることで、「ほぼ50度のお湯」を簡単に作ることができます。
「200mlの沸騰させた水」+「200mlの水道水」=「400mlのほぼ50度のお湯」
お湯が冷たすぎると、砂が上手く抜けず、熱すぎると、アサリが死んでしまうので、お湯の温度には注意が必要ですが、50度程度のお湯に浸けることで、アサリの身が縮みにくくなって、味が良くなるともいわれます。
一度、試してみる価値はありそうです。